マンションを建築するとき「鉄骨」と「鉄筋」を選ぶ10つのポイント【建築割合も紹介】

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マンション建築の専門家    東京の不動産系税理士の横川です。

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マンションを建築するときは、鉄骨にすれば良いか鉄筋にすれば良いか迷いますよね。

鉄骨はS造、鉄筋は鉄筋コンクリートのことですがRC造、と呼ばれています。

鉄骨は鋼材の厚さ6mm以下のものを軽量鉄骨、6mmを超えるものを重量鉄骨と呼ばれていて、軽量鉄骨造はアパートに使われ、重量鉄骨造は大型建築に使われることが多いです。

鉄骨と鉄筋コンクリートは意外と性能と耐久性に差があり、マンションを建築するときにどちらを選択するかはとても重要ですが、今回は分かり易い選定基準をお伝えします。

 

鉄骨と鉄筋のメリットデメリット

まず両社についてそれぞれメリットとデメリットをお伝えします。

 

鉄骨造 (S造)

◎ メリット
鉄筋コンクリートよりも建築費が安い!
建築費の安さで鉄骨を選択する方は多いです。鉄筋コンクリートの建築費が上昇しているので、相対的に鉄骨を選択する方も多いのではないでしょうか。

工期が短い!
鉄筋コンクリートは工数が多くて技術力も必要になりますので1年程度はかかりますが、鉄骨ならそれ以下の工期でできあがります。

 

⊗ デメリット
性能が劣る!
鉄骨造は、鉄骨で作っているだけなので、防音性、耐熱性、耐久性、耐震性といった性能は、鉄筋コンクリートより劣ります。木造に近い性能です。
防音性や耐熱性は、資材を追加で入れたりすることで対策をすることはできますが、やはり鉄筋コンクリートには及びません。

家賃が安くなる!
入居者であればメリットですが、マンションの所有者であればデメリットです。

 

鉄筋コンクリート造(RC造)

◎ メリット
性能が高い!
鉄筋コンクリートとは、文字通り鉄筋とコンクリートが組み合わさった構造です。両者がお互いに補強しあって防音性、耐熱性、耐久性、耐震性といった性能を飛躍的に上げてくれます。
マンションに住んでいて『隣人の声が聞こえるのはイヤだな~』と感じる人は、鉄筋の物件を選択しています。
優れた防音性をもつので、隣人の音漏れや隣人の騒音も気にならず、快適な生活を送れます。

家賃が高めに取れる!
防音性、耐熱性、耐久性、耐震性といった性能は高いので、家賃も高めに取れます。
都内であれば同じ広さ・間取りでも、鉄骨より鉄筋の方が家賃は15%~20%は高くなります。

 

⊗ デメリット
建築費が高い!
高い性能のマンションですし工期もかかりますので、どうしても建築費が高くなります。

工期が1年ほど!
最短で半年~1年以上かかります。5階建てマンションでも、工期は1年ほどかかることが多いです。

 

鉄骨と鉄筋コンクリートで実際の建築数が多いのはどっちなのか?

東京で2021年3月31日現在、1,805棟の共同住宅 (マンションやアパート) が建築中ですが、果たして鉄骨と鉄筋のどちらが多いのか。

この1,805棟という数字は全て共同住宅のみで集計し、事務所面積や店舗面積の割合が大きい共同住宅は除外しています (東京で建築中の、純粋なマンションやアパートのみで集計)。

 

共同住宅の延べ床面積を500㎡未満、500㎡~1000㎡、1000㎡以上に分けて、鉄骨造と鉄筋造の建築割合をご紹介します。

(イメージとしては、500㎡未満は3階建以下、500㎡~1000㎡は4階建~6階建、1000㎡以上は7階建以上といった感じです)

 

こういったデータが提示できる会社も少ないので、貴重な情報ですよ!

※共同住宅 (マンションやアパート) の構造別建築数、東京、2021年3月31日時点、延べ床面積ごと

      構造 500㎡未満
500㎡~
1000㎡
1000㎡以上
       鉄筋(RC造)        140棟        309棟        1,172棟
       鉄骨(S造)          80棟          79棟             25棟
            計        220棟        388棟        1,197棟

 

一目瞭然ですが、全てにおいてRCの建築数が多い結果となっています。

マンションの規模が大きくなるほど、RCの割合が増えていきますが、500㎡未満でもRC造の方が圧倒的に多いです。

上表を、不動産会社と個人に分けて分類すると、多少はRC造とS造の割合が変わるでしょう。

不動産会社が共同住宅を建築するときはRCの割合がもっと増えますし、個人が共同住宅を建築するときはS造の割合がもっと増えます。

鉄骨 (S造) の方が建築費が安く、ローン金額が少なくて済むことが大きな理由です。
個人だとローン枠が限られていますし、鉄骨を選択してローン額を少なくした方が、心理的な負担が少なくなることもありますよね。

 

何を基準に選べばいいか

世間的には、圧倒的に鉄筋 (RC造) が選ばれていることが分かりましたが、では鉄骨と鉄筋のどちらを選べばいいのでしょうか。

選択基準の一例をお伝えします。

・50年に渡って長持ちさせ、超長期で家賃収入を得たいなら鉄筋
・防音性や耐火性などの性能を重視するなら鉄筋
・ローン返済の年数を長くしたいなら鉄筋
・ブランド力を重視するなら鉄筋
・7階建て以上なら鉄筋
・将来売却を考えているなら鉄骨と鉄筋はケースバイケース。
・ネット利回りを重視するなら鉄骨と鉄筋はケースバイケース。
・建築費の安さを重視するなら鉄骨
・6階建て以下なら鉄骨でもあり
・表面利回りを高くしたいなら鉄骨

 

耐震性や耐火性の関係で、7階建て以上なら鉄筋を選んだほうが良いですが、6階建て以下なら建築主の趣味の世界です。

6階建て以下なら鉄骨と鉄筋どちらが正解不正解というわけではありませんし、どちらも一長一短あるので、建築主の思考がどちらにハマるのかということです。

 

建築費の安さで鉄骨を選択する方が多いですし、ハウスメーカーや工務店の提案を受けて、鉄骨を選択する方も多いでしょう。

でも鉄骨は、建築費は安いですが家賃相場も低くなり、耐久性も劣るので、将来の長い期間に渡ってみたときに鉄筋コンクリートの方が有利になるケースは多々あります。


重要な問題は、鉄筋 (RC造) の建築費はハウスメーカー・工務店によって相当な幅があり、『コスパ良く作れる業者探し』がとても大変です。

ハウスメーカーは高くなりがちだし、工務店はどこにいけばいいのやら。

 

鉄筋コンクリートの建築費は上昇していますが、未だに鉄筋(RC造)でも相場より安くかつ高品質で作ってくれる業者は、確かに存在します。

個人レベルでそういった業者に巡り合える確率は10%もありませんので、個人の方が鉄筋コンクリートで作りたい!と思ってもどうしても建築費が高くなりがちです。
思ったより建築費が下がらない、利回りが上がらないとお悩みの方も多いでしょう。

 

世間的には鉄筋(RC造)が人気だしRCでマンションを建てたいといった方でも、RCは建築費が高くてなかなかコスパ良い業者が見つからない、というジレンマがあるので、『消去法として』鉄骨 (S造) を選択する方もいるのが個人的には残念です。

ただし6階建て以下の場合は、鉄骨でも鉄筋でも正解不正解はないですし、最初から鉄骨で考えているなら、それで全く問題ないでしょう。

 

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横川豊

横川豊

公認会計士・税理士

不動産に強い税理士
不動産投資のサポートで、相続不安を解消し個人の将来不安をなくすことを目標にしている。
土地活用コンサルティングが得意で、土地をお持ちの方の財産を守る総合コンサルティングが定評
クライアントからは「最後まで面倒を見てくれる」との声もあり、長期間に渡って付き合っていくという姿勢が評判。

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