土地からマンションを新築するサポートを通して土地の相続税不安をなくし個人の将来不安をなくす
マンション建築の専門家 東京の不動産系税理士の横川です。
ブログにお越しいただきありがとうございます!!
最近、ハウスメーカーや工務店が作成した収支計画をたくさん見ていて感じます。
なんだこの収支計画は、、唖然。つっこみどころ盛りだくさんです。
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ところで、賃貸マンション経営ができて、さらに住宅が同時に手に入るといいですよね。
戸建てを買って、マンションも買ってとなると2倍大変な気になります。
「賃貸併用住宅」を建てれば、マンション経営をすることができ、住宅も同時に手に入ります。
賃貸併用住宅とは何か
簡単に言うと、賃貸部分と自宅部分が同時にあるマンションやアパートのことです。
土地活用の一つの方法で、保有する土地に自宅も含めたマンションやアパートを建築することです。
自宅部分も含めて融資が使えるので、土地オーナーの場合はほぼ自己資金がなく建てられる可能性があります。
融資も将来の家賃収入から返済することができれば、タダで住宅が手に入り、さらに毎年安定したお金を手に入れることも可能です。
そんな夢のような話しに聞こえる賃貸併用住宅ですが、実際に建てる場合は注意点があります。
住宅ローンか事業性ローンか
賃貸併用住宅は、住宅ローンが使用できるケースがあります。
住宅ローンは、とても優遇された条件で借りることができるため利用したいことろです。
住宅ローンの金利は1%弱、事業性ローンの金利は1%前後から4%以上まであります。
ただし住宅ローンを利用するには条件があります。
「自宅部分の床面積が50%以上」
このため、小規模マンションや小規模アパートでないと住宅ローンは使用できません。
当然といえば当然です。「住宅用」か「事業用」とでは、金融機関から見た担保余力や返済能力の判断基準が全く変わってくるからです。
そのため、多くの場合は事業性ローンを使用して、賃貸併用住宅を建てることになります。
事業性ローンを使用することが多くなるため、しっかりと収支計画を練る必要があり、事業性に問題ないか金融機関に判断されることになります。
収支計画が甘いと、融資が降りず事業化できなかった、となるケースもあります。
お金が回らないケースも多々あり
賃貸併用住宅を建てる場合は、自己資金いらずで自宅兼マンションを手に入れることもできます。
しかし、お金が回らない状況になっているケースもあります。
住宅部分は収益が発生しないため、建築費が大きくなる一方で収益性は下がります。
要は、全戸貸し出しに比べると、利回りが低くなりがちです。
収支が悪くなってしまうと最悪の場合、予期せずにマンションを手放さなければならなくなるかもしれません。
賃貸併用住宅は、自宅としての性質ももちろん大事ですが、「賃貸事業」としてしっかりと採算の取れるプランで進めないといけません。
住宅ローンではなく、事業性ローンを使用する場合は、なおさら賃貸事業としての目線を持った方がいいでしょう。
賃貸併用住宅で失敗しないための3つの法則
賃貸併用住宅を建てて後悔するかしないかは、最初のプランニング段階でほとんど決まります。
今回お伝えする3つのポイントも、プランニング段階で決まるものばかりですので、これから賃貸併用住宅を建てる予定の方は是非参考にしてみてください。
少なくともこの3つのポイントは抑えれば、小さくは転んでも、大きく転ぶことはないでしょう。
(※住宅部分の設計はとても大切なので、住宅部分のプランニングも入念に行うべきですが、今回は事業性・収益性の観点からポイントをお伝えします)
収支計画は念入りに吟味
収支計画は、将来のお金の出入りをグラフにしたものです。
収入は、家賃収入、駐車場収入、自販機収入、太陽光収入など
支出は、借入金返済、利息の支払い、管理報酬、修繕費、固定資産税など
収支計画の本当の重要性は分かっていますか?
なんとなく将来の収支をグラフ化したものではありません。
マンション経営に関わるお金の出入りを全てグラフにしたものです。とてつもなく重要です。
ハウスメーカーや工務店から出てきた収支計画をそのまま信用しないようにしましょう。
賃貸事業の経営者は「あなた」なので、自分ごととして計画をしっかりと練ることがベストです。
違和感があればハウスメーカーや工務店にしっかりと確認して裏を取りましょう。
躊躇はしない方がいいです。
以下が見るべきポイントです。
・家賃収入が高く設定されていないか
・家賃収入がずっと横ばいになっていないか (例えば、毎年1%減少させたシミュレーションをしてみる)
・借入金利息が低すぎないか (金利が1%前後などの楽観的な水準になっていないか)
・修繕費が低すぎないか
・管理報酬が一般的な水準 (6%前後) を超えていないか
他には、悲観的な収支計画を作ってみるのもおススメします。
例えば、満室家賃収入から20%程度下落、修繕費を多めに見積る、金利が上昇する、などでも収支がプラスになるか、確認してみた方がいいでしょう。
マイナス要素を複数取り入れてそれでもなお、収支がプラスになるのなら、安心のプランニングができていると言えます。
表面利回りを上げる
住宅ローンを使用して賃貸併用住宅を建てる場合は、「住宅」なので利回りが低くても問題ありません。
事業性ローンを使用する場合には、表面利回りはできるだけ上げておいた方がいいでしょう。
表面利回りを上げるポイントは以下の2つです。
・コスパ良く建築してくれるハウスメーカーや工務店選びがまずは重要です。建築費の大小が利回りにとても大きな影響を与えます。
・綺麗な設計をしてくれることも重要です。設計士の実力次第で、同じ施工床面積でも家賃収入の金額が20%ほど変わることもよくあります。
要は、建築費を下げて家賃収入を上げる。単純なことです。
個人的な感覚ですが、賃貸併用住宅を建てるときに参考とすべき表面利回りの水準は以下の通りです。
良いライン :7%以上
普通のライン :6%~7%
危険ライン :6%未満
賃貸併用住宅を建てる方は土地オーナーが多いため、上記は(満室家賃収入÷建物部分の建築費)で計算しています。
自宅部分の収益性がないことを考えると、表面利回りで7%以上あれば良いラインでしょう。
入居付けは問題ないか調べる
賃貸併用住宅に限らず、マンションは建てられるエリアが限られています。
駅から遠すぎたり、周りに会社・大学・公共施設などがないところに賃貸マンションを建てても意味がありません。
周辺の賃貸需要 (単身層が多いのかファミリー層が多いか、1Kのニーズが多いのか3LDKのニーズが多いのかなど) や 家賃相場を必ず調べましょう。
近くにマンションやアパートが建っていれば、空室状況や家賃相場の金額感が分かります。
近くの賃貸マンションはどういった層が住んでいるのか、築古でも入居がついているのかなど、取れる情報は多いのでとても参考になります。
近くの不動産業者 (賃貸物件を紹介している業者など) に賃貸需要をヒアリングしてみるのも有効な手段です。
重要なことは、自分でも色々調べてみて違和感があれば全部つぶすことです。
リスクをいかに減らすかはビジネスの鉄則です。マンション経営も同じです。
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